マリアージュの国、フランスのおいしい食卓

フランスで見つけたおいしいマリアージュのレシピで作って食べての覚え書き。それからフランスの主にテーブルまわりのあれこれ走り書き。

グリーンサラダにラルドン、チーズと大根

ブログの更新が月刊誌並みになっております。週刊誌並みとは行かなくても、せめて隔週誌並みにはしたいものです。実は最近、料理好きの夫にお任せすることが多く、今回はその夫によるあり合わせサラダです。

このブログのタイトルにもある通り、わたしは常々フランスの人はマリアージュ、何かと何かを組み合わせること、がお得意と思っています。得意だし、好き。わたしの夫もその一人で、食材をそのままいただくよりも、何かと合わせていただくことに喜びを感じるようです。

フランスでは洗浄済みで、袋に入ったサラダ用の葉野菜がたくさん売られています。1~2人用から5人+のファミリーパックまでと量の種類も揃っていれば、中に入っている葉野菜の種類も豊富。料理する時間がないときにはとても重宝するものです。

今回使ったのはルッコラ(=ロケット。roquette)とマッシュ(mâche)の2種類の葉野菜が入ったもの。マッシュはフランスでとてもよく使われる、主にサラダ用の葉野菜です。花びらのような形がシンプルなサラダを華やかに演出してくれます。

(マッシュはクセのない味で食べやすい、密かな人気もの)

演出と言えば、以前読んで大好きな石井好子さんの本『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』にあったロシア風ゆで卵の前菜を思い出します。お皿にレタスの葉を2、3枚置いて、その上に1センチ幅の輪切りにしたゆで卵を乗せマヨネーズをかけるだけの前菜。それでも、見せ方次第でりっぱなひと皿になるんですよね。

話は戻り、夫がルッコラとマッシュのサラダに加えたものその一、それはフライパンで焦げ目がつくまで火を通したラルドン。このラルドン、豚バラ肉の塩漬けを小さな拍子木切りにしたものです。今回使用したのは"fumé"、燻製のものでした。

そしてお次はチーズ。こちらはそろそろ食べ切らなくてはいけなかった山羊と羊の乳でできたチーズ(名前失念)を角切りに。

そして生の大根角切りです。これがわたしにはとても新鮮でした。わたしの発想ではまず出てこない組み合わせ方ですが、これがラルドンやチーズで少し脂っぽくなった口の中をさっぱりさせてくれるのです。それからみずみずしい生の大根のシャキシャキした食感がまた楽しくて。

ルッコラの辛味と強い芳香、それを誰とでも合いますよ、というようなやさしいマッシュがまず調和、そこに燻製ラルドンとチーズの味わい深い風味、そして時々やってくるシャキシャキ大根のさっぱり感。思わず唸ってしまいました。

ちなみにドレッシングは定番フレンチで。オリーブオイルと白バルサミコ酢に塩・こしょう。
酸味が抑えられてまろやかな白バルサミコ酢は、このサラダにぴったりでした。

ごちそうさまでした。