マリアージュの国、フランスのおいしい食卓

フランスで見つけたおいしいマリアージュのレシピで作って食べての覚え書き。それからフランスの主にテーブルまわりのあれこれ走り書き。

中華風お鍋がフランスにやって来たら。

一昨日の日曜日、親戚宅に家族が集っての昼食。

そこでテーブルに上ったのがお鍋だったのでちょっとびっくり。

しかも、なんだかエキゾチックな雰囲気で。

 

聞けばそれは 「フォンデュ・シノワーズ」、そのまま訳せば中国風フォンデュ?

フォンデュとは言っても、そこに溶かしたチーズが登場するわけではない。

どうして「フォンデュ」なのかしら。

食卓に上るお鍋、と言えばあの「フォンデュ」を思い出すからなのか、別の言い方をすれば、「フォンデュ」と名をつけておけばどんな体裁でいただく料理なのかフランス人にも容易に想像ができるからなのかもしれません。

 

お鍋の具には白身魚(の、何かは尋ね忘れ)に赤身のまぐろ、そして鶏むね肉、えび。

それから白菜とマッシュルーム。

料理を用意してくれた親戚の女性いわく、お鍋に入れる具材は自由なのだとか。

 

日本のお鍋と違うなと思ったところは、お鍋の具材を小さな網ですくって取り皿に入れること。

その上で、お玉にすくったつゆをかけていました。

 

お鍋のつゆは野菜ブイヨンをベースに、ナンプラーとレモンと、他にも何かあったかもしれないけれど、基本的にはこれらがつゆの味を作るよう。

レモンはレモン汁ではなくて、「レモン」を入れる。

あまり長く入れておくと苦味が強くなるから、良いところで引き上げないといけない、と彼女。

このレモンのほんのりした苦味、そして酸味が、このつゆにとても良く合っていてとてもおいしい。

 

野菜ブイヨンがフランス風のお味だったからか、わたしにとっては初めての味でとても新鮮でした。

しかもしつこさゼロなので、2回目によそっていただいた時は「つゆだく」で、とお願いしてしまった。

時間が経つごとにお鍋の中で具材同士の旨味が混じり合って、さらに味に深みが生まれててゆくのでした。

本場中国ではどのように食べられているのか全く知らないけれど、もしかしてフランス式の方が「スープ」を食べるような感覚に近いのかしらん。

 

それにしても、フランスでこういう卓上調理器具が売られていたなんて知らなかった。

家に帰ってから調べてみたら、結構な数のレシピが出てくる。

彼女が言った通りバリエーションはいろいろで、つゆに白ワインやオリーブオイルが入るもの、ローリエやパセリを加えるもの、クローブ八角を入れるものなど本当にさまざま。

具材にステーキ肉を入れるレシピもあったけれど、これは本国では薄切り肉なのでは… 今度、中国人の友人に聞いてみよう。 

 

親戚宅のそばを流れるセーヌ川。夕方5時過ぎでもまだ明るいのがうれしい。