マリアージュの国、フランスのおいしい食卓

フランスで見つけたおいしいマリアージュのレシピで作って食べての覚え書き。それからフランスの主にテーブルまわりのあれこれ走り書き。

プルドポークと赤ワインビネガー

この料理、作ったのは3月26日。でもその後体調を崩したりしてアップが今日に。
今回は隔週誌並みの投稿までこぎつけました。はは、は。まあぼちぼちやっていきましょう。

さて、先日の投稿で冷凍食品専門店・ピカールアメリカ料理特集の広告を紹介しましたが、その中にプルドポークという料理がありました。5年ばかしニューヨークに住んでいたにもかかわらず、滞在中一度もこの料理を目にすることも耳にすることもなかったわたし、ピカールアメリカを代表する料理として選ぶくらいなのできっとおいしくて人気なのだろうなあと思っておりました。

そうしたら投稿の2、3日後、たまたまフランスの料理雑誌『Groumand』煮込み料理特集をぱらぱらめくっていると、なんとそこにプルドポークのレシピが載っているではありませんか。これはシンクロ?
もともとバーベキュー料理なのを煮込み料理にアレンジし(この時点で本来のプルドポークとは似て非なるものかも知れませんが。でも本場アメリカにもスロークッカーで作るなどバリエーションレシピが存在)、オリジナルレシピでよく使われているアップルサイダービネガーに代えてこちらは赤ワインビネガーを使ったレシピです。
このタイミングで出会ったこのレシピ、これは作らなければ!

使用する豚肉の部位はオリジナルと同じく肩肉。これを切り分け煮込み鍋で両面をこんがり焼く。
みじん切りの玉ねぎとにんにくを加え炒め合わせ、合わせ調味料を水とともに注ぎここから3時間30分、煮込みの長丁場です。

ちなみに合わせ調味料の中身はと言うと、ケチャップ、ウスターソースカソナード(フランスの茶色いお砂糖)、クミン、パプリカ、そして赤ワインビネガーです。いくつか見たアメリカのレシピでもクミンとパプリカはどんなレシピででも使われていたので、この二つは外せない味の決め手のようです。
オリジナルではまず豚肉を調理して、その後バーベキューソースをかけるスタイルですが、このレシピは言わばバーベキューソースも初めから投入して煮込む方法なのですね。
煮込み時間が終わったら火を止めて、そのまま15分置いておきます。その後フォークなどでお肉をほぐし、あのプルドポークの見た目に。
最後にマスタードを加え全体を和えたらできあがりです。

『Groumand』によるおすすめの食べ方としては、トーストしたパン・ド・カンパーニュを添えたり、またはコールスローと一緒に挟んでバーガースタイルで。そしてマッシュポテトとも相性良し、とあったので急いでいた今回はフランスの子どもたちが大好き、インスタントマッシュポテトを添えてみました。

(忙しい時はやはり助かる、この手の商品。子どもたちは本物のじゃがいもで作ったマッシュポテトよりもこちらを好んだりする)

さてお味の方はと言うと。想像以上に酸味が効いていて、赤ワインビネガーはもはや隠し味のレベルではなく看板役者級の存在感でした。わたしは酸味が効いた味が大好きなのでとても好みです。でも、夫は酸味が強すぎて苦手、ということでした。夫も酸っぱいものが好きなのですがねえ。
今度はトマトペーストを加えてもいいかもしれない、なんて思いましたが、それこそどんどんプルドポークのオリジナルレシピから離れていってしまうかしら。