マリアージュの国、フランスのおいしい食卓

フランスで見つけたおいしいマリアージュのレシピで作って食べての覚え書き。それからフランスの主にテーブルまわりのあれこれ走り書き。

ピカールの「クレイジー・アメリカ」

家のポストに冷凍食品専門店「ピカール」の広告が入っていました。
タイトルは"Crazy America"。おお、これは大胆なワードチョイス。
もしかすると"Crazy for America" な気分が乗せられているのでしょうか。ピカール担当者の思惑が気になるところでございます。

それはさておき、「クレイジー」がキーワードになったピカールアメリカ料理とはどんなものかしら。実は昔昔、ニューヨークに5年住んだことがあるわたしは何やらノスタルジックなときめきを感じつつ、ページをめくりました。わくわく。

あっ。ぱっと目に入ったのは山盛りのバッファロー・ウィング。紙のバレルに入っているのがらしくていい。
バターの甘味の中にカイエン・ペッパーの辛味が効いた手羽先の揚げ物、バッファロー・ウィング(今はノンフライバージョンもあるようですが)。見ればこのページではいつもとは趣向を変えたアメリカン・アペロを提案しているのですね。たしかに、バッファロー・ウィングは手でつまんで食べるカジュアルな料理という印象。だからアペロにも持って来いなのでしょうね。

反対のページにはそのほかB級グルメの王道と言ったら怒られるかもしれないマカロニ&チーズ(が中に入ったフライ?は初めて見ました)やオニオン・リングの写真も。アメリカンですね~。
「アペロ」は「アペリティフ」の気軽な呼称、食事の前に軽く食べ物をつまみながら食前酒をいただき、家族や仲間と楽しくおしゃべりする時間。この下線部が重要なのですが、アメリカ料理を肴に会話も盛り上がりそうです。

さて、こちらのテーマは「ティファニーで朝食を」ならぬ「セントラルパークでスナックを」。突然軽い感じになってしまいましたが、「セントラルパーク」とはもちろん、ニューヨークにあるあの広大な公園のこと。一度、セントラルパークの東西を徒歩で横断したことがありますが、渡り切った時に二度とやらない、と心に誓ったことを覚えています。どれくらい歩いたでしょうか、一時間? もう忘れてしまいましたが、同じ思いを東京の山手線一周乗車を終えた後にも抱きました。

それはさておき、プレッツェル! ホットドッグ! この二つはセントラルパークで目にする定番屋台メニューですね。ホットドッグなんて本当に何の変哲もないコッペパンに茹でたソーセージを挟んで、ケチャップとマスタードをかけただけなのに、なぜか美味しいなと感じるのですよね。
プレッツェルは食べ応えがあって、安いのに一つ食べれば結構お腹が満たされて、しかもアメリカで気になる砂糖や油の摂りすぎを避けられるのでお気に入りでした。
なんだか食べ物の話はどんどん記憶をよみがえらせますね。

アメリカにいる間にいつの間にか大好きになっていたシナモンロールの写真の隣にあるのは何でしょうか。クッキー? にしては厚みがありますが。
これ、ブルッキーなる食べ物なんだそうです。初めて知りました。比較的新しい人気もののようです。おそらくわたしがアメリカに滞在した90年代終わりから2000年代初めにはまだ生まれていなかったか、あるいは広く知られていなかったのではないでしょうか。
ブルッキー"Brookie"のという名前は"Brownie"(ブラウニー)と"Cookie"(クッキー)の掛け合わせなんですって。好きなもの二つくっつけちゃった!って感じでしょうか。

クッキーはフランスでももちろん人気がありますが、一番人気はやっぱりチョコチップクッキー、と言いますかクッキーと言えばほぼ=チョコチップクッキー。だから時々、アメリカのちょっとシナモンの効いたオートミール&レーズンのクッキーを懐かしく思い出します。
フランスでもオート麦やレーズンはあるけれど、それらを合わせてクッキーはあまり作らないみたいです。こんなところに「好み」というのが現れるのでしょうか。
面白いですね。

「クレイジーアメリカ」の広告表紙には、お揃いの服を着た愛犬とその飼い主さんの写真。髪型までとても似ていますよね。その反対側のページにはフェイス・ペインティングを子どもと楽しむ仮装姿の大人、そしてその下にあるのはとびきりカラフルなケーキ。
アメリカのそんな遊び心や自由さ、もっと言ってしまえばちょっぴりクレイジーな感じに、フランスの人もきっと惹かれている… のですよね。