マリアージュの国、フランスのおいしい食卓

フランスで見つけたおいしいマリアージュのレシピで作って食べての覚え書き。それからフランスの主にテーブルまわりのあれこれ走り書き。

夢は遠きにありて

今週のお題「夢」

ということで、初めてお題に乗ってブログを書いてみます。

 

夢、といえば実は昨日、飲みすぎのために眠りが浅くなり、おかしな夢をいくつも見たところです。

今日書きたいのはその夢のことではないのですが、一つだけ短く紹介すると…

現実では女性である私が白人男性になっていて、盗んだと思われるどでかいバンをこわごわ運転しながら何者からか逃げている。

すると渋滞に巻きこまれて前に進めない。

フロントガラス越しに前を見ると、車とバイクとの接触事故だ。路上に白いヘルメットをかぶった若い白人女性が、まっ白な太ももを白いミニスカートの下にあらわにしながら瞼を閉じて横たわっている。

赤い血は見えなかった。

私は運転席で弁当を食べている。

不謹慎だろうから、とハンドルの後ろに隠れるようにかがんで、食べ続けている。

とか。変な夢ばかりで疲れました。

飲みすぎはいけませんね…。反省。

 

 

さて、本題です。

ずっと気になっている夢があって、今日はそれについて書きたいんです。

夢のパターンとしてはよくあるものでしょうが、それは同じ人が何度も繰り返し夢に出てくる、というもの。

 

誰が出てくるのかというと、昔、20代も初めの頃に私を支えてくれた人です。

わたしより二つ年上で、男性です。

お互いあるイベントに参加したことがきっかけで知り合って、音楽の趣味が似ていることでその後も会って話したりするように。

その頃私は看護師になって一年目。

けれどその仕事は自分には合わな過ぎて、さらに職場での上下関係やモラハラに打ちのめされていて、翌年の春からは心機一転、看護師の仕事を辞めて大学に入り直そうという目標を持っていました。

そんなわたしを励ましてくれた人です。

その人のことが好きでした。

好きだったのですが、でもだんだん、この人とわたしはカップルとしてはうまく行かないんだろうなとなぜか思い始めて、恋愛対象としては見ないようにしました。

どのみち、その人には彼女がいましたけどね(笑)

そしてその後もごくたまに会ったりしながらも、次第に疎遠になっていきました。

 

… という人が、それから20年以上も経ってからふっと夢に現れるようになって、どういうスパンでかは具体的に思い出せないけれど、今までに十回くらいは出てきたかしら。

しかもたいていは、その人と恋人関係にある夢なんです。

今さら、過去の願望か? それにしても、なんで今? と困惑しました。

 

初めの頃は、甘酸っぱい思い出に少し浮かれもしましたが、そのうちに気づいたんです。

その人のやさしさを懐かしがっている自分がいるんだな、ということに。

 

彼が夢に出てきた頃、わたしは夫とうまく行っておらず、彼に対して嫌悪感すら抱くこともありました。

精神的にほともと疲れていたわたしは、或いはわたしの脳は、夢にやさしかった人を、わたしを支えてくれる人を登場させて自分の心を癒していたんだと思います。

 

少し前、九月に入ってからか、ある夢を見ました。

そこにその人が登場していたかどうかは覚えていないのですが、わたしはその人にメッセージを書いています。

ルーズリーフのような、細い線の入った白い紙だったと思います。

わたしは「ばいばい」と書きました。

カタカナよりも、ひらがなの方がやわらかいイメージでいいよね、と思いながら。

 

その夢から覚めた時、わたしは夢の中の自分に驚いていました。

ということは、わたしの気持ちが落ち着いたということなのかな。

それと同時に、わたしを励ましてくれたその人に、あらためてありがとうという気持ちでいっぱいになりました。

 

その人と最後に会ったのはもう二十年近くも前。

今では連絡先もわかりません。

彼が与えてくれたやさしさは、今も遠くにある故郷のように、わたしを支えてくれています。